2022.06.24
動画制作では企画が最重要!5ステップから失敗しない作成手順を解説
動画を制作する際、最初に取り組む作業が企画の作成です。しかし動画編集作業にばかり気をとられ、企画過程をないがしろにしていることや、大枠でしか考えていないという企業も多いといえるでしょう。
そこで本記事では動画制作における企画の重要性から、簡単に実践できる作成手順を5STEPから解説していきます。
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動画制作における企画の重要性
動画制作を行ううえでは、企画が最も重要な過程といっても過言ではありません。
なぜなら企画が中途半端な状態では、動画の制作目的や内容が定まらず、視聴者に対して何も伝えられないからです。せっかく制作したにもかかわらず何も効果を得られなければ、制作物は無意味なものになってしまうでしょう。
制作には大きな費用がかかるため、効果のない動画であれば費用を無駄にすることになります。
このような状態にならないためにも企画をしっかりと考え、伝えたいことを事前に明確化する必要があります。また企画が細かく考えられている場合であれば、結果的にスムーズな動画制作にもつながるでしょう。
動画制作の企画で重要な要素
動画の企画はさまざまな項目から考える必要がありますが、なかでも重要な要素が以下の4つです。
- 制作目的
- 制作目標
- ターゲット
- 配信媒体
各々、解説していきます。
制作目的
企画で最も重要な要素が「何を目的として動画を制作するのか」を示す制作目的です。制作目的が定まらないと最終目標が決まらない状態となり、他の要素を細かく考えられません。
そのため制作目的では具体性を意識し、明確な一つのゴールを決めましょう。
例えば「企業の認知を増やして、購入数を増加する」という目的では、抽象的な内容のうえ最終目標が明確化されていません。
したがって、
- 「商品名を覚えてもらうために、面白さから印象に残る内容を発信する」
- 「期間限定の価格を打ち出し、商品の購入数を前年の3倍に増加する」
など、誰もが理解できるように具体性を持たせることが重要です。
制作目標
制作目的と合わせて考えるべき要素が「目的達成までの過程や目安となる数値」を示す制作目標です。制作目標では数値を用いて、目的達成の目安をより具体化していきます。
例えば認知拡大を目的とした場合、
- 「動画を通してWebサイトのアクセス数を2,000以上に増やす」
問い合わせ数の増加を目的とした場合、
- 「問い合わせページのリンクを2,000クリック以上に増やす」
など、動画施策が成功したのか失敗したのかを判断できるようにしましょう。制作目標の数値から判断できれば仮に動画施策が失敗した場合でも、具体的な根拠にもとづく改善が行えます。
ターゲット
動画を発信する際は、どのような顧客に向けて届けたいのか「ターゲット」を考えることも重要です。
ターゲットを考える際は、実在する人物像に見立てたペルソナ設定が欠かせません。
ペルソナでは以下のような項目から、具体的な条件を考えましょう。
- 年齢:35歳
- 性別:男性
- 家族構成:独身
- 職業:IT会社員
- 年収:500万円
- 趣味:キャンプ
特に新規の顧客獲得を制作目的とした場合、ペルソナを考えなければ動画内容や配信媒体を絞り込めません。大衆に向けた発信では心に響く内容にならないため、訴求するターゲット設定は重要視しましょう。
配信媒体
配信媒体も動画内容を大きく左右する要素となり、企画段階で重視すべき項目の一つです。
例えば制作した動画をSNSで配信するといっても、InstagramなのかFacebookなのかによってユーザー層は大きく異なります。
20代の女性をターゲットにするのであればInstagramが適していますが、ユーザーの年齢層が高いFacebookは向いていないでしょう。
他にも文字を軸とするTwitter投稿はそもそも適していないなど、媒体ごとに適した戦略を考えることが重要です。
動画の企画書を作成する手順
ここでは動画の企画書を作成する手順について、以下の5STEPから解説していきます。
- 制作目的・目標を決める
- メッセージ・コンセプトを決める
- 動画の種類・長さを決める
- 事例を参考にする
- 簡易的な構成イメージを作成する
STEP1:制作目的・目標を決める
まずは動画制作の根本的な要素となる、制作目的・目標を決めましょう。
前述でも触れましたが、目的と目標は数値化し具体的に考える必要があります。そのため一人ですべてを決めるのではなく、入念な話し合いを行いながら共通認識を持ったうえで決めることが重要です。
また目標を考える際はKPI(重要目標達成指標)として、複数の段階で目安を決めましょう。動画の場合は再生数ばかりに目がいきがちですが、視聴時間や視聴維持率も重視しなければいけません。
この段階の内容次第で動画の方向性は定まるため、あせらず丁寧に時間をかけましょう。
STEP2:メッセージ・コンセプトを決める
つづいて動画内容の軸となるメッセージ・コンセプトを決めましょう。
ただし注意しなければいけない点は、動画内ではメッセージを一つに絞ることです。
動画制作でよくある失敗例として、伝えたいことが多く内容を詰めすぎてしまうケースが挙げられます。
しかし動画はテキストと比べて情報量が多く、あまりにも内容が多い場合は視聴者の理解が追いつかない状態になるでしょう。
そのため本当に伝えたいことに絞り、明確なコンセプトのもとメッセージは完結化しましょう。また自社の強みや競合との差別化が図られていると、より視聴者の印象に残る内容を伝えられます。
STEP3:動画の種類・長さを決める
メッセージやコンセプトを考えた後は、動画の種類や長さを決めましょう。
動画の種類では主に実写とアニメーションに分類され、それぞれ以下のようなメリットがあります。
- 実写動画:リアリティのある訴求によって説得力が高い
- アニメーション動画:さまざまな表現ができ、サービス紹介に向いている
そのため実写動画では、会社や商品の紹介。アニメーション動画では、無形サービスなどの紹介が適しています。また動画の長さは予算や作成する動画内容によって異なるものの、基本的には30秒や1分いないの短い尺がおすすめです。
長尺なほど視聴者は飽きやすいため、適度な長さで制作することを意識しましょう。
STEP4:事例を参考にする
つづいて事例を参考にして、動画のストーリーを考えていきます。
基本的にはメッセージやコンセプトの内容をもとに考えていきますが、動画制作の経験がないとストーリー展開を考えることは難しいといえるでしょう。
そのため成功事例などを参考にイメージを膨らませていくことをおすすめします。
また競合の参考事例が多い場合には、事例から成功要因や失敗要因を考えることも重要です。制作をはじめると「制作者側」の偏った視点で考える傾向があるため、事例は「視聴者側」の視点で動画を評価できる貴重な機会になります。
STEP5:簡易的な構成イメージを作成する
企画の最終段階では、いままで考えてきた内容をもとに、簡易的な構成イメージとして「絵コンテ」を作成しましょう。
絵コンテとは動画内容やイラスト、そしてナレーションなどを記載した台本のことです。絵コンテを作成することで動画のイメージを共有できるため、制作を行う際は非常に役立ちます。
また企画段階では簡易的なもので十分ですが、イラストがあると具体的なイメージを持ちやすいため、フリー素材の組み合わせなどを活用しましょう。
動画の目的別に考える企画作成の考え方
前述では企画作成の流れを解説しましたが、動画の目的や種類によっても企画内容は異なります。そのため動画を目的別に分類し、特徴を理解したうえで企画を考えていきましょう。
ここでは、以下の4種類から企画作成の考え方を解説していきます。
- 会社紹介・営業用
- 店舗・施設紹介
- 人材採用
- インタビュー
会社紹介・営業用
会社紹介や営業用の動画は、プレゼン時の資料から自社サイトの掲載まで、幅広い目的で活用できます。
企画を考える際は、自社の商品やサービスの特徴を捉え、他社とは異なる点をアピールしていきましょう。
また売上高など数値化できる内容については、グラフを活用し視覚的にわかりやすく制作することがポイントです。
もしも商談時の活用を前提で考える際は、動画で印象づけることを目的とし、詳細な内容は対面で伝えるといった活用も効果的な案になります。
店舗・施設紹介
店舗や施設紹介の動画は、自社の認知拡大から店舗への集客を目的として活用できます。
動画をとおして店舗に行きたいと思わせることが目的となり、ターゲットの特徴を具体的に考えたうえでの訴求が重要です。
そのため企画を考える際は具体的なペルソナを設計し、ターゲットに刺さるようなインパクトを重視しましょう。
また施設の紹介動画であれば、顧客目線で実際に訪れたかのようなイメージ動画も効果的です。
人材採用
人材採用の動画では、自社や仕事内容の紹介をとおして、求職者を集めることが目的です。
そのため求職者が働いた先を想像できるような構成が重要となります。具体的な企画案としては、先輩社員の一日スケジュールなど、実際に働いている様子を見せるのがポイントといえるでしょう。
また求職者は「しっかりと働けるのか」や「安心できる会社なのか」といった悩みを抱えています。そのため求職者目線で考え、悩みを払拭し希望を持って応募できるような企画構成を意識しましょう。
インタビュー
インタビュー動画は他の種類と比べ、非常に企画構成が重要となります。
なぜならインタビュー動画は実写で撮影するため、絵コンテで動きを具体的に考えられないからです。
仮に何も考えずに撮影をした場合、質問内容が定まらず、まとまりのない展開となってしまうでしょう。
そのため事前に質問事項や話の展開を考え、台本をしっかりと作成する必要があります。
またインタビュー動画では映像だけでなく、会話内容の音声が重要です。したがって使用するBGMや効果音を吟味し、音声の妨げにならないように注意をしましょう。
動画の作成で重要なポイント
視聴者に響く企画を作成するには、メッセージやコンセプトに加え、起承転結を意識した構成が欠かせません。また企画ばかりに目が向くと会社目線のみの面白さや、自分が伝えたいことをまとめた動画となってしまうため、顧客目線を大切に考える必要があります。
ここでは、動画の企画作成で重要なポイントについて解説していきます。
起承転結を意識する
企画を構成する際は伝えたい内容を明確化するだけでなく、伝える順序も重要なポイントになります。
例えば商品紹介を行う場合、商品の特徴から話すよりもターゲットの悩みに訴えかけ、最初に共感を得る方が強い興味を引くでしょう。
構成ではさまざまなパターンが存在しますが、まずは基本となる「起承転結」を意識することが重要です。
- 起:動画の概要を伝える
- 承:問題点や課題点を挙げる
- 転:問題解決の手段を伝えるなど、強い主張をする
- 結:伝えたい内容をまとめながらアピールする
また上記の型は視聴者が飽きづらい構成でもあるため、視聴者維持率を高める際も役立ちます。
顧客目線で考える
企画作成でかならず押さえておくべき点は、顧客目線で考えることです。
企画段階では面白いものを作ろうと会社目線のみで考えやすく、本来の目的とは異なる動画を作ってしまうケースは少なくありません。
しかし制作した動画は視聴者に向けて発信するため、視聴者のニーズと合致する必要があります。
例えば商品のセールス色が強すぎる動画は視聴者の離脱につながりやすく、ニーズに沿った企画とはいえないでしょう。どんなに制作側が満足のいく動画を制作できても、視聴者の反応が悪ければ本末転倒です。
そのため企画作成の基本はユーザーファーストであり、ターゲットにどのようなニーズがあってどのような内容が刺さるのかを加味した考え方が求められます。
まとめ
動画制作では企画構成が最初に取り組む作業となり、制作物の良し悪しを左右する重要な過程になります。
特に制作目的やターゲットは曖昧な状態の企業も多く、制作後の改善に活かせていないケースは多いといえるでしょう。
そのため本記事で紹介した重要な要素はかならず考え、企画段階から動画の方向性をしっかりと定めることが重要です。
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早稲田大学先進理工学部応用物理学科を首席卒業後、同大学院を修了。大学院在学中に開始した「ブレイクスルー佐々木」チャンネルにて、登録者を90万人まで増やし、教育系YouTuberとして台頭。2020年10月に株式会社Lugiaを創業し、YouTubeなどのWebを活用したコンサルティング事業を行う。